SCENERY

その壁がなくなれば、世界がもっと広がります 

2008.04.16[水] もみじの花

火曜日の午前、私がとても憧れている女性のお客さまがいらした。
彼女が店の扉を開けると、なぜか清流の音が聞こえるような気がする。
決してお高くとまっているわけではないが、稟としていて、透明でありながらも薄紫色に輝く水晶をイメージさせる人なのだ。

カウンターに座って、おもむろに着物の胸元に手を入れると「これ、あなたにおみやげ。もみじの花。じっくり見たことある?」といって、私にくれた。
それは一枝というにはあまりにも小さい枝に、まだ若くしなやかで明るい緑の葉に、赤とも言えないような少し濃いピンク色の小さな花が咲いていた。

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もみじの花って、こんなにも小さくて可愛いんだ。
どこから手折ってきたのだろうか…、などと無粋な考えはよそう。

彼女からは、毎回たくさんの事を学ばせてもらっている。
彼女の前ではネガティブな発言やいい加減な言い訳は許されないのだ。

例えば、何か習い事がしたいけどお金がかかるので大変だと言うと、
「趣味のものはお金がかかるもの。お金がかかるのがイヤだったら趣味をもっちゃいけない。お金もかかるし時間もかかる。だから趣味は自分にとって大切な、かけがえのないものになるんじゃないの?」とやんわりと教えてくれるのだ。

仕事以外のことであれば、「気がのらないならやらなくて良い。気持ちが入っていないんだったら相手にも失礼だから。そう言う時は、一人でのんびり考えてみれば?」などとアドバイスをくれる。

少し前に「森川如春庵」を見に行ったと話をしたら、5月21日から、名古屋の松坂屋に、彼女の焼き物の師匠でもある「小西平内 (こにしへいない」氏の展覧会が開催されると教えてくれた。
小西平内は、川喜田半泥子に師事したこともある、楽焼きの陶芸家だ。
「森川如春庵」と聞いてすぐに楽茶碗を連想し、楽焼きの展覧会を紹介してくれるところが、彼女のすごいところなのだ。

若葉色に輝くもみじが、そろそろ春の終わりを告げているような気がした。
一生懸命自己の主張をしている小さな花もまもなく終わるだろう。
今は緑が美しいもみじではあるが、季節がくれば、紅くその姿を変えて別の楽しみを与えてくれる。

ふと、「20年後の自分は、少しは彼女に近づくことができているだろうか。」と思った。

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