SCENERY

備前焼にナルキッソス

以前からお店のカウンターの上に似合う陶器の花入れが欲しいなぁ、と漠然と思っていました。
で、1月中旬にほとんど衝動的に「備前焼」の花瓶をお買いあげ。
当初の予定では、もう少し赤茶色の強い印象の物が欲しかったはずなのですが、気が付いたらちょっと違う物にも関わらず、妙に納得していたりする自分がいます。世の中そんなものかもしれません。

箱の中の説明書には、『備前焼は須恵器系の、わが国最古の焼き物で、一千年の間守りつづけられてきた無釉焼き締めの伝統から生まれたものであります』と書いてありました。
そもそも焼き物に詳しくないので「須恵器系とはなんぞや?」ということで、ちょっと調べてみました。
とは言う物の、やっぱり焼き物の世界は奥が深いですね。何となく解ったことは、『釉薬をかけず、高温で焼き締めた、青灰色で硬い焼き物。』ということくらいでしょうか。
私の中のイメージとしては「備前焼=茶褐色」という図式があったのですが、須恵器は「青灰色」だそうで、何だか釈然としないのですが、いきなりつまずいてしまうあたり、まったく基本がなっていない証拠です。

とりあえず細かい話は抜きにして、お気に入りの花瓶には、美しきナルキッソスの生まれ変わりのナルシスを。
そこはかとなく寂しげに見える水仙の花は、エコーの愛を退けた、ナルキッソスの受けた罰のせいでしょうか。

そうそう、水仙と言えば、ワーズワースの美しい詩があったことを思い出しました。

      『われひとりさ迷い行けば、
        折りしも見出でたる一群の、
         黄金(こがね)色に輝く水仙の花』

この一説はあまりにも有名ですね。

念のため、お店にある水仙の花は、中国から伝わったとされる日本水仙で、黄金色ではありません。(笑)

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