SCENERY

その壁がなくなれば、世界がもっと広がります 

2008.09.23[火] 答族侄僧中孚贈玉泉仙人掌茶詩並序

十五夜が過ぎ、本当に月の出る時間が遅くなった。
ほんの10日ほど前は南に見えていた月が、今夜はまだ東の
空にある。

中秋の名月を愛でながら飲もうと思っていたのに、飲みそびれて
しまったお茶。
仙人掌茶を飲んだ。

唐代の詩人で詩仙ともよばれる李白は、その奔放な生き方と
酒と月をこよなく愛したことで知られている。
舟に乗って酒に酔い、水にうつる月をとろうとして川に落ちて
溺れ死んだという伝説は、いかにも李白らしい。

そんな李白が唯一読んだとされるお茶に関する詩がある。
その詩の中に出てくるお茶、それが仙人掌茶だ。
(お茶のパッケージによると)産地は、中国湖北省当陽市で、
中国の仏教「四大名刹」の一つ玉泉寺となっている。

中国文学的にみると、お茶について詠った詩は、必ずしも傑作と
よばれるものではないらしい。現に李白の「仙人掌茶」の詩も、
白居易の「琴茶(蒙頂茶について書いている)」の詩も原文すら
なかなか見つけられない。
お茶について多少なりとも勉強をしたいと思っている身には、
なかなかハードルの高い世界なのだ。


仙人掌茶01

現在は散茶となった仙人掌茶。
李白の詩の前書きには「お茶数十片」とあるようだ。
当時このお茶が団茶だったことが偲ばれる。


そんな中、心優しい友人がこの詩を翻訳してくれた。
(著作権を考慮して、翻訳文は掲載していません)

 答族姪僧中孚贈玉泉仙人掌茶詩並序

 常聞玉泉山,山洞多乳窟。
 仙鼠如白鴉,倒懸清溪月。
 茗生此中石,玉泉流不歇。
 根柯灑芳津,採服潤肌骨。
 叢老卷葉,枝枝相接連。
 曝成仙人掌,似拍洪崖肩。
 舉世未見之,其名定誰傳。
 宗英乃禪伯,投贈有佳篇。
 清鏡燭無鹽,顧慚西子妍。
 朝坐有餘興,長吟播諸天。


仙人掌茶02

照明が少し暗くてわかりにくいかもしれませんが
お茶をいれるとこんな感じ。


このお茶を飲むと、醜女でさえもその姿を鏡に映すと
西施が自分の美貌を恥ずかしいと思うほど美しくなるという。
(西施は、中国四大美女の一人)

ならばぜひこのお茶を飲まねばなるまいと、四方八方手をつくした
結果、それこそ1年半の歳月をかけて、ようやく中国の友人が
手にいれてくれた。

口に含んでみると、優しい甘みの奥底にコクのあるやわらかな
渋味がほのかに感じられる。

西施の美しさに遠く及ばないのは、私のせいではなく
「唐の時代のお茶と、製法も飲み方も少し異なるから」
ということにしておこう。

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