SCENERY

その壁がなくなれば、世界がもっと広がります 

2008.06.23[月] 闘茶、という映画(5)

「闘茶」とは文字通り闘うお茶。
つまりお茶で闘うということだ。
もちろん、お茶をたくさん飲むことを競ったり、入れ方の早さを競ったりするものではない。

日本における闘茶と中国の闘茶とでは、その方法も位置づけも違う。
日本のお茶の歴史を辿ると、栄西禅師から贈られた茶の種を明恵上人が育てた「栂尾茶」を本茶とするのに対して栂尾茶以外のお茶を非茶とした。
この本茶、非茶の識別を争う競技が闘茶とよばれた。
中国での闘茶は、王監督が言っていたように、宋代のお茶の入れ方が始まりで、茶筅で泡立てた茶の泡の白さや美しさ、持続性などを争った。茶の泡の白さが引き立つという理由から天目茶碗が流行した、というのも納得である。

さて肝心の映画の楽しみ方は、大きく分けて二つあると思う。
(基本的なストーリーは『闘茶』公式サイトでご確認を)
まず一つめは、映画のロケ地が、主に京都と台湾であったということ。
京都、台湾に行ったことのある人なら「あ、これ!」と思う場面がしばしば出てくると思う。『場所』ではなく敢えて『場面』としたのは、それが場所だけに限定されるものではなく、道具なのか、人なのかを含めてぜひ探してみて欲しいから。
台湾通の人ならば、結構な回数で「あ、知ってる」と楽しんで頂けるのではないかと思う。

二つめは、闘茶について監督からのメッセージが何かを考えて欲しい。最近流行の「勝ち組」やら「負け組」という言葉。
スポーツの試合やゲームでの勝敗なら理解できるのだが、そもそも「私は負け組だ」という人は誰と比べて「負け」と言っているのか不思議に思う。
野球の試合をしているわけではないので、単純にAチームが勝ちでBチームが負けということでもないだろう。
ボードゲームをしているのでもない限り、そんなに短時間で簡単に勝敗を決められるものではない。世の中というのは自分たちが思っているよりも以外に複雑なのだ。

では闘茶はどうか。
まぼろしのお茶と言われる2種類のお茶で勝敗を争う。
「勝ちと負け」そんなことをほんの少し心にとめておいて頂きながら、勝者は誰か?をぜひ考えながら映画を見て欲しい。
あなたには、誰が勝者になるか解りますか?

***********
長々と映画「闘茶」について書いて参りましたが、次回は「ロ・ヴーがこの映画の公開にあたり、どんな形で協力をさせて頂くか」が確定してからのお知らせとなります。
名古屋やその近郊(遠方の方でもOK)の中国茶ファンの皆さんに喜んで頂けるようなことが提案できれば良いなと思っています。
名古屋での映画の公開は8月下旬予定。
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Comment
2008.06.23 Mon 18:57  ちょし #JalddpaA
sayさん、こんにちは!
台北から帰ってきて、体調が全然戻らないので年をひしひしと感じているちょしです。。。

この映画、アジア映画ファンを自称する私としては見逃せないので、sayさんの記事を楽しく読ませていただきました。
お茶好きとしてはかなり期待大ですが、映画ファンとしては不安少々といったところでしょうか。
王監督もこの映画がスクリーンデビューですから、そのへんのところもまず観てみないとわからない。
キャスティングはアイドルを中心に配して香川照之で補う、という感じも否めませんが、日本と組んでいる関係上仕方ないことかもしれません。

でもトレイラーを観ると、お茶好きにはたまらなそうな映像がいっぱい!
ロ・ヴーさんのタイアップもどのような形になるか興味津々です。お近くでないのが残念です。
前売り、買わなきゃ~♪  [URL] [Edit]
2008.06.24 Tue 01:19  say #54eKsoAw
>ちょしさん
お帰りなさ~い♪
台北、ずいぶん楽しまれたようですね。
ちょしさんのブログ、爆笑させていただきました。
http://blog.goo.ne.jp/leonpyan/
こういうとき中国語が話せるといいなぁ…と思ってしまいます。
中国も台湾も、まったくもって英語が通じないんですよねぇ。
ま、日本もそうですけど。(笑)

>お茶好きとしてはかなり期待大ですが、映画ファンと
>しては不安少々といったところでしょうか。

なかなかするどいところをついています。(苦笑)
言語の問題もあるのでしょうが、もう少し丁寧に作り込んでいってもいいのかなぁ…、と思わないでもないです。
詳細については、皆が映画を見た後の方が盛り上がるかもしれませんね。
作品そのものは娯楽映画として楽しむというのが正解です。
台湾が第二の故郷?であるちょしさんにとっては、懐かしい場面がたくさんでてきますよ。
台湾通な人と一緒に観ると、楽しさ倍増です。

そうそう、7月2日から5日まで、少し早めの夏季休暇です。
4日間のうちに、映画館で披露すべくお茶に関する手品の練習でもしておきましょうか、はたまた時の人でも訪ねてきましょうか。
何をするかを早く決めないと!
  [URL] [Edit]







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