SCENERY

その壁がなくなれば、世界がもっと広がります 

2013.03.27[水] 菜の花

菜の花


菜の花は、千利休が愛した花だったということを最近になって知りました。
そして利休が最後の茶室に生けたのも、やはり菜の花だった、と言われています。

利休の命日は旧暦の2月28日ですが、現在、表千家では3月27日、裏千家と
武者小路千家は3月28日に利休を偲ぶ茶会「利休忌」が行われるそうです。

あまたある茶花の中で、利休がなぜ、この小さな黄色い花を好んだのか。
利休は菜の花をどのように設えたのか、ちょっと気になるところです。



菜花糖


こちらは大黒屋さんの『菜花糖(通称:なたねとう)』という名前の茶菓子で、
少し前に頂いたのですが、せっかくなので今日まで大切にとっておいたもの。
江戸時代中期、旧鯖江藩主の贈答菓に指定され、また代々藩主の茶会の常用と
して愛されてきたお菓子ということです。
煎った餅米に柚子の皮で香りをつけ、砂糖をまぶしてあり、囓ると口の中に
ほんわりと柚子の香りが広がり、シャリシャリとした食感があります。

そのまま頂いても美味しいけど「白湯の中に10粒ほど入れると、菜の花を
散りばめたような趣が楽します」と説明書きがありました。

利休を偲んで、こんなお茶でも淹れてみましょうか。
お茶の声が少しだけ聞こえてくるかもしれません。

2013.03.20[水] ウインター・ダフネ

Winter Daphne <沈丁花>

英名:Winter Daphne。
この季節、街に良い香りを漂わせている沈丁花の英名。

ダフネと言えば、ギリシャ神話でアポローンの愛を拒み続け、自らの姿を
月桂樹に変えてしまった美しい女神の名前。
アポローンはその永遠の愛の証に、その月桂樹の枝から月桂冠を作り、永遠に
身につけた、とか。
アポローンに因んでか、花言葉に「栄光」「永遠」などというのもあるみたい。



Winter Daphne <沈丁花>

春に咲く花なのに、どうして冬(Winter)なんだろう?


この沈丁花も原産国は中国で、漢名は瑞香。
やはり昔の中国は、ヨーロッパ人達が見たことのない花の宝庫だったに
違いないと思う今日この頃。彼らもきっと閉ざされた神秘の国、中国に
魅せられていたのだろうな。
日本では室町時代には栽培されていたということなので、当時の茶人たちも
この花の香りを楽しんだのかな?

名古屋でもソメイヨシノが開花したと新聞で読んだけど、近所の公園で見る限り
まだまだ固い蕾がほとんどでした。

桜はまだだけど、花は桜だけではないのよ。
今日は春分。いよいよ春も本番です。

2013.03.18[月] あの時、あの場所で

白梅


ここ数日、通勤途中に咲いている白梅をどうにか撮ろうとカメラ相手に
悪戦苦闘。(笑)

東京ではソメイヨシノの開花宣言が出たみたいだけど、名古屋では、と言うか
私の周りでは、春はいざようように梅の花。

開花したのを見て、早速カメラを向けた日には、強風で枝がふわふわと
揺れていて、とりあえずシャッターを押したものの敢えなく断念。
風に枝が揺れていては、とてもピントが合いません。(笑)

その後も、曇りのグレーの空に小さな白い梅。何とも春らしくない。
ようやく青空!と思ってカメラを向けたものの、コンデジ代わりに持ち
歩いているミラーレスに普段着けている単焦点20mmのレンズでは、寄ると
ピントがボケボケで、何度やってもまったくピントが合わず。(苦笑)
白くて小さな花というのは難しい…。

そもそも通勤途中なだけに、じっくり花と向かいあう時間がありません。
梅の木の少し手前でバッグからカメラを取り出し、近くに来たらほんの
ちょっと立ち止まり、数秒で全てを完了しなければなりません。
(「少し早起きすればいいだろう」とツッコミはなしで:笑)

何度かの失敗の後、ふとレンズを変えてみたらどうだろう…と閃き?
標準のズームレンズに変えて、再度挑戦。
会心の出来とまではいかないけど、ようやく白梅らしいものが撮れました。

子どもの頃、補助輪なしで初めて自転車に乗れた時のような
初めて逆上がりが上手くできた時のような、そんなちょっとした達成感。
花が枯れてしまう前に、何とか写真に撮ることができて良かった。(笑)

写真を撮るようになって、いろいろな物に時間を感じるようになりました。
それは、デジタルのデータとして、日時が記録されているからなんだけど
それらの記録は、あの日、あの時、あの場所に自分がいたのだということを
思い出させてくれます。

去年の写真を振り返りながら「少しは成長したんじゃない?」なんて
あの時の自分に話しかけてみたりして。

2013.03.15[金] 標準木

桜2013-1

桜の開花宣言には、どの都市にも「標準木」というのがあるそうですが
日本人にとって、桜は特別な花なので、きっと誰にも自分だけの標準木が
あるのではないでしょうか。

私にとっての標準木は、お店から見て日泰寺の手前にある弘法堂の桜。
お店から一歩出ると、必ず視界に飛び込んでくる風景。


桜2013-2

毎日見ていると気が付くのですが、桜の木がだんだんピンク色に変化して
きています。
お天気も良かったので、ちょっと様子を見に行ってきました。


桜2013-3

まだまだ固いつぼみ。
お彼岸の頃には花が咲いて、この桜が散る頃、日泰寺と揚輝荘の桜が花を
咲かせます。

ちなみに、日泰寺は写真奥の緑色の建物で、揚輝荘は日泰寺の前の一方通行の
道をそのまま進んだ突き当たり。

毎日少しずつ膨らむ桜のつぼみを眺めながらのお掃除は、心もウキウキします。
花粉なんかに負けないゾ。

2013.03.11[月] 卒業

修了証


3月、卒業シーズン。
至る所で卒業式が行われているようです。

卒業とはあまり関係ないように思われるかもしれませんが、ロ・ヴーでも
先ごろ「中国茶インストラクター」の皆さんが卒業をされました。

学生のように卒業証書ではなく、カリキュラムを全て履修された方々に修了証を
お渡ししています。
この後、認定試験を受けていただき、合格すれば無事「中国茶インストラクター」の
仲間入りとなります。


思い起こせば、初級クラスから始められた人は2年と3ヶ月ほどの期間、中国茶と
向き合ってじっくり勉強していただいたことになります。
最初は「蓋碗って?」というような方もいらしたのですが、2年余りの歳月を経て
今では蓋碗の手さばきも軽やかになりました。

卒業課題はプチ茶話会のような感じで、順番に一人ずつお誕生日席に座ってもらい
他の受講生の皆さんのためにお茶を淹れていただいています。
こちらが示したそれぞれ異なる課題のお茶に合わせて、茶器を自分で選び、お茶の
説明をしながらお手前をするのです。
皆さん、こういう機会はほとんどないようなので、初めての経験に「緊張する~」
と大騒ぎ。(笑)


全てのカリキュラムが終了した後、ジイヤ先生の総評のあとで、私からも一言だけ。
「今までは、そちら側(生徒側)の席だったけど、これからはこちら側(先生側)
に座ることになりますから、これからも好奇心を失わず、何かしらの形で中国茶を
ぜひ続けて下さい。さらなる飛躍を期待します」の言葉をはなむけにして。

仕事や家事との両立で長い期間に渡る勉強、本当にお疲れさまでした。
試験まであと1ヶ月。もう暫くは気を抜かずに勉強して下さいね。

先輩の皆さま方、新しく仲間がまた増えますので、どうぞよろしくお願いします。

2013.03.07[木] 狗牯脳茶

全国人民代表大会、略して全人代が始まりました。
中国なだけに人民大会堂でもお茶が飲まれます。国宴茶として、以前は
西湖龍井が使われていましたが、江沢民元国家主席の時代に江西省の
『得雨活茶』が使われるようになりました。

得雨活茶については、過去にこのブログの中でご紹介していますのでご興味
のある方はご覧になってみて下さい。
http://lovu08scenery.blog98.fc2.com/blog-entry-567.html

さてそんな3月のお茶は、同じ江西省のお茶『狗牯脳茶(Gou gu nao cha)』です。
日本語で「くこのうちゃ」と読んで下さい。

狗牯脳茶


江西省の狗牯脳山で生産されるため、この名前になったと言われていますが
漢字がどうも他の物をイメージしてしまっていけません。

「狗=犬」が頭から離れず、また「脳=頭の中身」となってしまうため
数年前、初めてお目にかかった時は「ど、どんな味なんだろう…」と。(笑)
「狗」は確かに犬のことなんだけど、コンピュータのことも「電脳」なんて言うから
日本語のイメージとは違って「脳」は普通に頭のことだ、と言われるんだけど。

実際の茶葉は、中国緑茶らしい、小さな芽の多い美しい形状のお茶で、色は
透明感のある緑色。飲むと、喉の奥に残るほのかな甘味があります。


「狗牯脳山は犬の頭のような形なので…」とジイヤ先生が講座の中で言って
いたので、思わず「チャウチャウ?チャウチャウ?」とリピートして聞いて
しまいました。

私の中では「中国犬=チャウチャウ犬」なんです。
日本でも随分昔に流行りましたよね?
そして今度は「狗牯脳山=チャウチャウ犬の頭」が思い浮かび…。
あくまでも犬。(笑)

この文章だと何やら怪しいお茶のように思うかもしれませんが、間違いなく
美味しくてとても珍しいお茶です。
安心して美味しく召し上がっていただけますので、3月中にぜひお試し下さい。
3月だけの限定です。

2013.03.01[金] これこそがお茶なのだ。

My Story


今から10年ほども前になるだろうか。「フレンチと中国茶のマリアージュ」という
企画でお世話になったMさんという人がいる。
それ以来、時々ご縁があってブログなども読ませていただいているのだけど
今回とても心に響く言葉があった。

「これこそがお茶なのだ」

これは名古屋駅前のミッドランド スクエアの企画、京都吉兆の徳岡さんと
和紙作家の堀木さんの対談での言葉。
このセリフを言ったのは、吉兆の創業者、故湯木貞一氏。「これこそがお茶
なのだ」と氏に言わしめたお茶とはどのようなお茶なのか、どうしてもその
真相が知りたくて、全文が読めるという、http://www.midland-square.com/6th/index.html" target="_blank" title="ミッドランド スクエアの春の会報誌『My Story』">ミッドランド スクエアの春の会報誌
『My Story』を入手した。
ミッドランドには時々足を運ぶものの(クリスマスにはツリーの写真も撮ってるし)
こんな素敵な会報誌を出してることを知らなかったので、Mさんに感謝。


それは湯木さんが、とある茶事に招待されたことに始まる。
茶事の始まりは天気が良かったものの、途中から京都では珍しいあられが
降ってきた。

 <ここから My Srtory 引用>
  ご不浄から湯木さんが戻ってくると、さっきまで玄関先に立て掛けてあった
  はずの竹製の旅笠が庭に出してあり、そこに大粒のあられが当たって見事な
  音がしていました。それは、たった今降り出したあられの音を楽しんでもら
  おうとする主の粋な計らいだったのです。自然を愛でるというお茶の心、そ
  して相手を思いやる気持ちを、瞬時に表現した…。    <ここまで>

お茶は、究極のもてなしだと思う今日この頃。
庭の花を手折り、四季折々の自然を室内に設え、道具を選ぶ。何もありま
せんが、せめて一服のお茶で精一杯のもてなしをさせて下さいという謙虚な
気持ちと相手を思う気持ち。

利休の「茶は服のよきように」という言葉が思い出されます。

  花は野にあるように
      降らずとも傘の用意
            相客に心せよ

時代は流れても、茶の心(本質)はいつまでもきっと変わらない。
奇しくも陰暦2月28日(現在の3月28日)は、利休忌。
単なる偶然でしょうか。

「夢は語れば実現する」の言葉の続きは、ぜひ ミッドランド スクエアの
『My Story』で。

プロフィール

ロ・ヴー

Author:ロ・ヴー
<ロ・ヴーの風景>
中国茶や日々の出来事、旅の思い出などを綴っています

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